フェラーリは11日(日本時間同日深夜)、今季2020年シーズンを戦うマシン「SF1000」を発表しました。
このSF1000という名称は、黎明期からF1に参戦し続けているフェラーリが、今季1000レース目の出走を迎えることから命名されたものだ。赤と黒で塗り分けられたマシンは、マットなカラーリングを施されており、昨年のSF90と同じような印象を受ける。フィリップ・モリスの『Mission Winnow』ロゴも引き続き、マシンに掲げられている。
フェラーリの戦歴を軽く紹介
フェラーリは2010年代を両タイトルとも無冠のまま終了。1950年に始まったF1世界選手権に“全年参戦”してきたF1の代名詞ともいえるチームにとって、10年区切りの年代で完全無冠となったのは2010年代が初めてである(1990年代がピンチだったが、最後の99年にコンストラクターズ王座を獲得。また、58年発足のコンストラクターズ王座は61年が初獲得だが、50年代にはドライバーズチャンピオン輩出の実績があった)。
今季もセバスチャン・ベッテルとシャルル・ルクレールのコンビで戦うフェラーリは、全10チームの先陣を切ってニューマシンを発表した(カラーリングのみ公開済みの陣営は他にあり)。チームにとって久々の頂点を狙うマシンの名は、「SF1000」。
SF1000の(SF)の意味
フェラーリのF1マシンは命名法に一貫性がないことで知られる。いろいろな記念の数字やスペック上の数字等をもってきてコロコロ変わるのが特徴であり、昨年型の「SF90」から、今年は「SF1000」になった。SFはスクーデリア・フェラーリの頭文字として、昨年の「90」はチーム設立90周年を示すとされていたが、今年の「1000」は年内にフェラーリがF1世界選手権公式戦の通算1000レース目を迎えることにちなむとされる。
今後のフェラーリ
現状のカレンダー通りならば6月の第9戦カナダGPがフェラーリの1000レース目になるが、4月の中国GPが新型肺炎問題の影響で中止や延期等の措置を受ける可能性が高く、どのレースが実際に1000レース目になるかは(現状の“本命”はカナダの次のフランスGP?)。だが、1000レース目を迎えることになる今季、フェラーリとしてはこの「SF1000」で最近の「万年2位」から脱し、2020年代最初の年に悲願の王座奪回を成し遂げたいところ。
最後に
見た目に劇的な変化はなかったものの、SF90とは全く異なるコンセプトになっているというSF1000。もちろん、チームもまだ手の内は明かしていないだろうし、開幕までにアップデートが施され、全く別物のマシンとなっている可能性も十分ある。まずはテストでどんな走りを見せるか注目です。
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