ポルシェが18日に発表した『911タルガ』(Porsche 911 Targa)は「911」シリーズの中でも特徴的なモデル。
クーペ、カブリオレに続き、新世代ポルシェ911(タイプ992)の3つ目のボディバリエーションとして、4輪駆動の911タルガ(911タルガ4、911タルガ4S)が追加された。
カブリオレの爽快感とクーペの使い勝手を両方楽しめる
911タルガの特徴は、革新的な全自動ルーフシステムにある。1965年にデビューした伝説的なオリジナルの「911タルガ 2.0」と同じように、特徴的なワイドロールフープ、可動式ルーフ、ラップアラウンド式リヤウインドウを装備。ルーフの開閉はわずか19秒で行うことが可能。
ルーフは、ソフトトップとリアガラスの、2つの可動部品が機構の特徴。この構成は従来型と変わらない。クローズドからオープンになる行程は、ボタンを押すとリアウインドウが持ち上がり、同時にロールバーの外側のパネルも開いて、ソフトトップを収納する機構が始動する。ソフトトップはZ字型に折り畳まれてリアシート後方に格納されると、ロールバーのパネルとリアウインドウが再び閉じる。
3.0リッター水平対向6気筒ツインターボで4輪駆動
3.0リッター水平対向6気筒ツインターボエンジンを搭載。911タルガ4は最高出力283kW(385ps)を発揮し、オプションのスポーツクロノ・パッケージとの組み合わせにより、0-100km/h加速は4.2秒、最高速度は289km/hを発揮する。一方、911タルガ4Sは最高出力331kW(450ps)を誇り、0-100km/h加速は3.6秒、最高速度は304km/hを実現。
8世代ポルシェ 911と同様に、タルガ・モデルにも「ポルシェ・ウェットモード」が標準装備される。フロントホイールハウジングに取り付けられたセンサーが濡れた路面を検知すると、ドライバーに手動でウェットモードへと切り替えるように指示が表示される。これにより、コンディションに合わせて応答性が変更され、最大限の走行安定性が確保される。
70年代の911にインスピレーションを得た
インテリアは1970年代の911にインスピレーションを得ている。ポルシェの特徴である中央のレブカウンターのほかに、ふたつのフレームレス薄型フリーフォームディスプレイを設置。
センターコンソールの「ポルシェ・コミュニケーション・マネジメント(PCM)」の10.9インチ・センタースクリーンの下には、車両の重要機能に直接アクセスできるコンパクトなスイッチユニットを配置し、PCMにはオンラインナビゲーションや、Apple CarPlayを含むコネクト・プラスなどの機能が標準装備されている。
ポルシェ・テクイップメントの豊富なオプションや、ポルシェ・エクスクルーシブ・マニュファクチャーによるパーソナライゼーションプログラムによって、個性的な1台に仕上げることも可能。ポルシェは、伝統的なスタイルに仕上げた特別仕様を6月にも投入する予定。
日本での価格
日本国内での車両本体価格(税込)は、911タルガ4が1729万円、911タルガ4Sが2060万円となる。