ポルシェは6月2日、新型『911タルガ4S』に、「ヘリテージデザインエディション」(Porsche 911 Targa 4S Heritage Design Edition)を設定すると発表。
ヘリテージデザインエディションは、ポルシェのデザイン部門と「ポルシェエクスクルーシブマニュファクチャー」が連携し、1950年代から1980年代の象徴的な『911』モデルとインテリアを再解釈し、それらの時代の特長を蘇らせることを目指し、2019年に発表された『911スピードスター』の「ヘリテージデザインパッケージ」は、この戦略の最初のプレビューモデルだという。
専用のボディカラーに内装
ヘリテージデザインエディションとしては今回が第1弾となり、計4モデルを展開することが予告されている。
カスタマイズプログラム「ポルシェ エクスクルーシブ マニュファクトゥール」から生み出された今回のモデルは、わずかに茶色い風合いが特徴のチェリーメタリックを筆頭とした全5色のボディカラー、ホワイトの加飾、ゴールドのエンブレムといった、クラシックポルシェを想起させるデザインが特徴。
リアグリルのポルシェヘリテージバッジだ。これは、10万kmを走行した際に授与されるポルシェ『356』のバッジを連想させる。
ボンネット、ステアリングホイール、ホイールセンター、車両キーには、1963年当時のポルシェクレストが冠され、過去と現在のつながりを強調する。この歴史的なモチーフは、ヘッドレストとキーポーチにもエンボス加工されている。20/21インチのカレラエクスクルーシブデザインホイールを標準装備。クラシックな外観のブレーキキャリパーは、ブラックで仕上げられた。また、フロントフードにレイアウトされるポルシェクレストにはクラシックモデルで使われたレッドオレンジを用いており、ポルシェクレストはシートのヘッドレストや鍵にも型押しされる。
インテリアは、ボルドーレッドレザーとアタカマベージュのOLEAクラブレザー、またはブラックレザーとアタカマベージュのOLEAクラブレザーを組み合わせたツートンレザー仕上げとした。シートとドアトリムにコーデュロイを使用したのは、ポルシェ356で使用されていた素材への回帰と、1950年代の流行を連想させるのが狙い。グリーン照明のレブカウンターとストップウォッチは、クラシックなデザイン。ダッシュボードのトリムパネルの金属製エンブレムには、限定車を示すシリアルナンバーが添えられる。
ルーフには、革新的な全自動開閉システムを採用した。1965年に誕生した伝説的な初代タルガモデルと同様に、特長的なタルガバー、フロントシート上方の可動式ルーフセクション、ラップアラウンド型のリアウィンドウを備える。ルーフの開閉に要する時間は、19秒。
インテリアは、明確で直線的なダッシュボードのラインと奥まった計器類が特長だ。これは、1970年代の911モデルからインスピレーションを得ている。ポルシェの特長である中央に配置されたレブカウンターに加え、フレームレスの薄型フリーフォームディスプレイが2つ設置され、ドライバーにより多くの情報を提供する。「ポルシェコミュニケーションマネジメント(PCM)」の10.9インチのセンタースクリーンの下には、車両の主要な機能に直接アクセスするための5つのボタンを備えたコンパクトなスイッチユニットが配置されている。PCMにはリアルタイム交通情報を表示するオンラインナビゲーションのほか、「Porsche Connect」が標準装備されている。
世界限定992台を生産し日本国内価格は2616万円
3.0リットル水平対向6気筒ガソリンターボエンジンは、最大出力450psを発生する。8速デュアルクラッチトランスミッション(PDK)と、インテリジェントな全輪駆動の「ポルシェトラクションマネジメントシステム(PTM)」を採用した。0~100km/h加速は3.6秒で、従来型よりも0.4秒短縮。最高速は304km/hと、従来型を3km/h上回る。
なお、新型911タルガ4Sのヘリテージデザインエディションは、社内コードネームと同じ992台を世界限定生産する。日本国内では6月2日から予約受注を開始し、価格は2616万円と発表されている。
https://www.porsche.com/japan/jp/models/911/911-models/targa-4s-heritage-design-edition/